Nov 9, 2010

アメリカの布おむつ事情

さて、今日は Baby ネタに戻って、Cloth Diaper のお話です.

以前もここに書いたかもしれませんが、我が家は生後 4週目から Cloth Diaper (布おむつ)を使っています.


統計情報を見たわけではないですが、ここそこから聞いた話から思うのは、日本もアメリカも、大半のお母さんは Disposable (使い捨て) Diaper を使っているようです.

そんな中、なぜ我が家は 敢えて Cloth Diaper にしたのか?

理由はいろいろありますが、主に…

1) 安い!(笑)
2) 環境にやさしい
3) 肌にもやさしい

でしょうか.

ただ、我が家は状況に合わせて Disposable Diaper も使っています(これについては、また後でもう少し書きますね)

(1) コストについて:  

一般的には、Disposable Diaper を新生児からトイレトレーニングをするまで使う場合、その費用は $1500 - $2000 かかると言われます(あくまでも平均値です). 月にすると、 $50 - $80/month くらいでしょうか.

一方、Cloth Diaper は、どの diaper system を使うかにもよりますが、 初期投資 $300 - $600 のみで、あとは 洗濯機 & 乾燥機に使う電気料金と水代(これはかなり微々たるものです). 

(2) 環境について:

Disposable Diaper はリサイクルできないので、Landfill へ直行です. なるべく Landfill を少なくしたいという思いが 夫にも私にもあり、なるべく disposable は使わない方向でいこう!という話になりました.

(3) 肌への影響について:

私はそこまででもないのですが、夫の肌はかなり sensitive. そこで、 J-bee が産まれる前に、なるべく 肌にやさしい選択をしたいと思いました.

Disposable Diaper の素材に比べると、Cloth Diaper は 綿、フリース、ヘンプとナチュラル素材が多いので、安心です. ただし、disposable が吸収力大で、赤ちゃんのお尻を長時間ドライに保てるのに比べて、Cloth の場合は、フリースなどを表面に持ってこないと赤ちゃんのお尻は濡れたまま… なので、あくまでも Cloth Diaper を使い、頻繁に Diaper change をする場合にのみ、肌にやさしい…と言えるのかもしれません.

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さて、Cloth Diaper には、本当にものすごい種類のオプションがあります. 最初に Cloth Diaper について調べはじめた際には、もう頭がくらくらしましたよ…(笑) 

さらに、やはり disposable に比べて需要が低いからか、local のお店ですべての種類の cloth diaper を実際に手に取って見るのは不可能に近く、ほとんどは Online で求めることになります.

私の場合は、たまたま Seattle をベースに Online shop をやっている人がいて、その人のお宅にある小さな showroom に行けば、 major な cloth diaper は手に取って実物を見てから購入でき、しかも shipping cost を払わなくて良いので、助かっています.

Online で買う場合、Cotton Babies は急がなければ shipping free なのでおすすめです.


私も cloth diaper のプロではないのですが、以下に簡単にまとめてみます.


まず、おむつの種類を語る前に、一体何枚のおむつが必要なのか? から.

一般的には、以下のように、赤ちゃんが大きくなるに連れ、1日に必要な枚数は減っていきます.

~2ヵ月 : 12 枚/day
2~5ヶ月 : 10枚 / day
5-12ヶ月 : 8 枚 / day
12~28ヶ月 : 6枚 / day


さて、この枚数を頭にいれた上で、以下 布おむつの種類です.

(この下の表との間にやらたスペースがあいてしまってすみません… どうも直せないのでこのままいきます…)








































Prefold
一番シンプルな布おむつシステム. コットン素材で、とても吸収力が高いです. Prefold のおむつを好みの形に折り、water proof 機能のある Diaper Cover の中にセットして、赤ちゃんのお尻をつつみこみます.

Prefold は一番安価ですが、Newborn サイズから Large サイズまで 4サイズほどあり、赤ちゃんが大きくなるにつれて、この中の prefold diaper 部分を次のサイズに買い換えていく必要があります. 新生児の時は 24-36枚あると 1日おきの洗濯で済みます. 大きくなるにつれ、必要枚数は減っていきますが、赤ちゃんが Heavy wetter の場合、1枚では漏れてしまうことも多いので、2枚使いをしたり、早めに次のサイズに買い換える…という可能性もあるのを覚えておくと良いと思います.





Contour
Prefold と似ていますが、Prefold がシンプルな長方形の布なのに比べ、Contour はおむつカバーと同様、赤ちゃんのお尻にフィットしやすい形に既になっています(ただし、スナップなどはついていない). この中心部分に吸水力のある布地 (insert) などを入れて使います. これも、water proof の diaper cover の中にセットして使います. 位置づけとしては、 Prefold と 下の Fitted diaper の中間に位置するスタイルです.




Fitted
Fitted Diaper は、Contour Diaper と見た目あまり変わりませんが、既に中に吸水力のある布がついており、スナップやマジックテープがついているので、漏れがかなり防げます. ただし、 water proof 機能はないので、water proof の diaper cover が必要です.

ものによっては、かなりボリュームがあり、さらにそこに water proof の diaper cover をかぶせると、おむつがかなり膨れ上がるという欠点があるような気がします.






PUL Cover
こ れが、上記で書いていた water proof の Diaper Cover になります. 上記いづれのおむつタイプを使う場合にも、この cover が必要になります. ただし、よっぽどカバーが汚れてしまわない限り、中の濡れたおむつを取り出し、このカバーは引き続き利用することができます.

ちなみに、上記のいづれかのシステムを使う場合、カバーは 6つあるとちょうど良いです(洗濯を 2-3日に1回する場合). Poop blowout があると、大抵はカバーも少し汚れるので… ;)

個人的に使ってみて言えるのは、赤ちゃんが小さい時には マジックテープのものが便利なんですが、大きくなってくると マジックテープではとれやすかったり、子供が自分の手でとってしまったり…ということがあるので、すべてスナップのものの方がおすすめです. マジック テープは何年も使うと傷みやすく取り替える必要が出てくるという欠点もあります.

評判が良いのは、Thirsties と Bummis ですが、これらは 2サイズシステム (18lb くらいまでは Small, それより大きくなったら Medium サイズを買う)です.

一方、FLIP や Kawaii, Econobum などが 1 サイズシステム (1つのダイパーカバーで、 7lb - 36lb まで使える)ものを出しています.


Wool Cover
上 記の PUL カバーの他に、ウールのダイパーカバーを使うお母さんもいます. 私はまだ使ったことがないのですが、ウールも water proof 機能があり、しかも肌触りが良いので、こちらを好むお母さんがいるのだと思います. ただ、お値段が PUL カバーよりもかさみます.

All In One

All-in-one というのは、要は Fitted Diaper の外側に water proof 機能がついたカバーがついているようなもので、ダイパーの取り替えがとても簡単. すべて縫い付けてあるので、一度使ったらそのまま一式を洗うことになり ます. 会社によって、small/medium/large とそれぞれのサイズを出しているところと、One-size All-in-one といって、スナップで small サイズから large サイズにまで切り替えられるので、買い替え不要で 7 pound から 35 pounds まで使えるものもあります. ただ、ほとんどメーカーのものは、いくら 7lb から使えると唄っていても、産まれたばかりの新生児には大きすぎるようで、 2-3ヶ月児から使い始められると考えておいた方が良いようです.

欠点は、1つの値段が高い ($13-$20) ということと、乾燥するのに時間がかかる(何層もの布が重ねてあるので)ことでしょうか.




Pocket Diaper

Fazzibanz や BumGenius に代表される Pocket diapers は、 all-in-one と似ていますが、中がポケット式になっており、そのポケットの中に好きなタイプの 吸収力のある insert を入れて使います (All-in-one は吸収力のある布地が縫い付けられている). 外側は、All-in-one と同様に water proof 機能がついているので、一度使ったら、そのまま一式を洗うことになります. Pocket Diaper の良いところは、赤ちゃんのお尻にさわる部分は軽めのフリース布地で作られており、漏れが少ない他、中の insert を、朝/晩、赤ちゃんの用途によっていろいろ変えられたり、追加しやすいことでしょうか.

こちらも、small/medium/large とそれぞれのサイズを出しているところと、One-size All-in-one といって、スナップで small サイズから large サイズにまで切り替えられるので、買い替え不要で 7 pound から 35 pounds まで使えるものがあります.

このシステムが一番手軽で,一度使うともう Prefold には戻れない!というママも多いようですが、一方で Prefold システムに慣れてしまうと、こちらはポケット部分に毎回 insert を入れてからおむつをつけ、洗濯前には insert を取り出す必要があるので、ちょっと面倒と感じる人もいるようです.





Diaper Shell System
Prefold と似ていますが、Prefold がシンプルな長方形の布なのに比べ、Contour はおむつカバーと同様、赤ちゃんのお尻にフィットしやすい形に既になっています(ただし、スナップなどはついていない). この中心部分に吸水力のある布地 (insert) などを入れて使います. これも、water proof の diaper cover の中にセットして使います. 位置づけとしては、 Prefold と 下の Fitted diaper の中間に位置するスタイルです.


Insert/Doubler

Insert の素材として、コットン、microfiber, ヘンプなどがあります. 吸水力としては コットン ≦ マイクロファイバー < ヘンプ だと思います.

大抵の diaper system には、コットンもしくは microfiber の insert がついていますが、 heavy wetter の赤ちゃんの場合、もしくは夜も cloth diaper を使う場合には、 吸収力の高い insert/doubler を追加するのが得策.

また、フリースは吸水力はありませんが、赤ちゃんのお尻が濡れることから守ってくれます. Insert の中には、赤ちゃんのお尻に触れる方の面にフリースを使っているものもありますし、薄いフリースカバーを買い、それを 手持ちの insert の上に敷いて使うという方法もあります.

なお、microfiber は吸収力が強すぎて赤ちゃんのお尻から moisture を取り去ってしまう…ということで、赤ちゃんのお尻に直接触れないように、間に コットン、ヘンプ、もしくは フリースをはさむように気をつけてください.





前置きが長くなりましたが、我が家の J-bee は現在 9週目ですが、以下のような過程を経て、現在 Diaper Shell System の FLIP を使っています.


生後~3週目まで : 私の産後のトラブルから、簡単でおむつ替えの頻度が少なくて済む Disposable を利用していました. 最初は、初めての赤ちゃんの場合、特に赤ちゃんのいる生活、産後の体に慣れるまで結構ばたばたしてしまうので、結果的にはこれでよ かったかな?と思っています.

4週目~7週目まで : Newborn サイズの Prefold 36 枚+ 6 PUL diaper cover を rental し、それを使っていました(*注) ちなみに、私は Go Baby Go! Shop の local consultant を通してレンタルしました. 

うちの J-bee は 誕生時 9 1/2lb と大きな子だったので、 Newborn サイズ の prefold 1枚ではすぐ漏れてしまうため、 Newborn サイズを2枚使いしていました. レンタルしていなければ、速攻で Small サイズの prefold にアップグレードしていたところです.




*注: よく聞く Diaper Rental Service は、rental 会社がダイパーシステム一式を貸してくれる他、汚れたダイパーをピックアップし、洗ってまた届けてくれるというサービスで、それなりに料金がかかります.  私が今回利用したのは、ダイパー一式を借りるのみで、洗濯は自分達でするものなので、 $18/月 ととてもリーズナブルなお値段でした. 



8週目以降 : Flip の cover の中に、友達からもらったコットン、ヘンプ、フリースの insert 及び Flip の Stay dry insert や Thiesties の 50% hemp insert をセットして使っています. 今 J-bee は2ヶ月半ですが、カバーは6つ、Insert は 24 セット(もう少しあるかも)で、洗濯は2日に1回のペースです.

Thirsties の出している PUL Cover にしようか、FLIP にしようかとても迷ったのですが、 Thirsties のカバーは 2 サイズシステムなので、2回 cover を買わなければいけないのに対し、FLIP は one-size cover なので、1度買えばトイレトレーニングまで使えるため、最終的に FLIP に決めました. また、 Insert も one-size のため、何度も買い直す必要がないため、これも FLIP に決めた理由の1つです.

ちなみに、FLIP は BumGenius が作っている別ブランドなので、カバーの色や insert は同じか非常によく似ています.











<おまけ>

Diaperswappers.com
というサイトがあり、ここの forum を覗くと、あらゆる cloth diaper 情報が得られる他、ママ達が gently used diaper を安く売っていますので、自分が欲しいものを見つけたら、ここから買うというのも節約できて良いです.


4 comments:

noko said...

おむつの種類,こんなにたくさんあるのですね。何回聞いても分からないはず,と思ってしまうほどです。

でもこれだけの情報の中から、どれにするのかを選ぶというのは,これまた大変でしょうね。成長に合わせて使い勝手をみるということでしょうが。。。
赤ちゃんがぬれて気持ちが悪いということを感じる方が,早くおむつがとれるとおっしゃる方もありますね。今の紙おむつは,ぬれているのが分からない程吸水力が高いと言う話を聞いたことがあります。

今は種類が多いだけに,こちらが選ぶ知識を持っていないといけない時代なのかもしれませんね。

昔もレンタルというのはあったのですが、もったいないと言う感じがして,おむつはこちらが洗うものと言う感覚だったと思います。
四角い布を2度折って三角にして使うもの、それにcontour を併用するのと,昔ながらのさらしを2枚重ねて使うのと,両方を時期によって使っていたように覚えます。

chiaki said...

そうそう オプションが多いがために、どれを使うかかなり迷います.

うちの場合は、古いタイプの Fitted diaper をお友達からもらっていたのですが、あまりにもボリュームが出すぎて、 J-bee の本来のサイズの洋服ではスナップなどを閉められない状態になってしまうため、もう少しスリムな Flip Cover + Insert というものにしました.

昔もレンタルってあったのですね.知らなかった~

momo said...

はじめまして
布おむつ検索でこちらへ辿り着いた者です。いろいろ種類があって選ぶのにとても時間がかかりましたが、同じFlipに辿り着いたと思うとちょっと安心です。
(私は最終的にFlipのオーガニックセットを買いました。)マイクロファイバーインサートも1つ買ってみたらこちらもコンパクトで使いやすそうです。ピンでとめるものからAIOまですごい種類ですよね。飛行機の国際便の記事も参考になりました。またお邪魔します。

chiaki said...

momo さん

 FLIP仲間ですか! うれしいです.

 うちも、オーガニックを2枚、マイクロファイバーの方はdiaper swapper のサイトを通して13枚ほど購入し、手持ちのインサートとダブルにして使っています.

 こちらこそ、これからもよろしく! ぜひまた遊びに来てくださいね.

p.s.明日から、我が家は日本です. 初の長時間フライト、どうなりますか…またここでも報告しますね.